読書

「心あたりのある者は」米澤穂信

野性時代 vol.37 (2006 12) (37)出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2006/11メディア: ムック クリック: 2回この商品を含むブログ (10件) を見る 野生時代12月号に収録されている古典部>シリーズ短編。『氷菓』事件における折木の役割を誉めそやす千反田に…

33.『化物語(上)』西尾維新

化物語(上) (講談社BOX)作者: 西尾維新,VOFAN出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/11/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 37人 クリック: 625回この商品を含むブログ (733件) を見る レーベルへの文句は方々で呟いているのでもういいです。 一端の高…

32.『容疑者Xの献身』東野圭吾

容疑者Xの献身作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/08/25メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 157回この商品を含むブログ (974件) を見る 今さら紹介は不要でしょう。前年度色々と話題になったあれです。 面白いです。さすがです。真相を…

31.『λに歯がない』森博嗣

λに歯がない (講談社ノベルス)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/09/06メディア: 新書購入: 1人 クリック: 42回この商品を含むブログ (231件) を見る 密室で発見された4人の男の死体。彼らには歯がなかった。そんなお話。 面白かったです。…

30.『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎

オーデュボンの祈り (新潮文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/11/28メディア: 文庫購入: 21人 クリック: 154回この商品を含むブログ (832件) を見る コンビニ強盗に失敗した主人公は、気がつくと妙な人間ばかりが住む島にいた。ミス…

29.『顔のない敵』石持浅海

顔のない敵 (カッパ・ノベルス)作者: 石持浅海出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/08/22メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (85件) を見る で、その米澤さんをランク外に追いやった作品です。いや、実際追いやったのは『トリックスターズL…

選択と順序

周辺領域で続々とリストアップが行われているので、私もしてみることにしました。はさみうちの定理ver.2.01 〜今度はn-1次元だ!〜 条件は今年(2005年11月〜)発売されたミステリ、あるいはそれに類するものの中から私が読んだものです。敬称略五十音…

28.『付喪堂骨董店―“不思議”取り扱います』御堂彰彦

付喪堂骨董店―“不思議”取り扱います (電撃文庫)作者: 御堂彰彦,タケシマサトシ出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2006/10/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 62回この商品を含むブログ (110件) を見る 不思議な力を持つ道具(ほぼ偽)を扱う骨董…

27.『ボトルネック』米澤穂信

ボトルネック作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/08/30メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 106回この商品を含むブログ (268件) を見る 恋人を弔うために東尋坊に来ていた主人公は、誤って崖から転落した――はずが、気づけば見慣れた金沢の…

26.『ウッドストック行最終バス』コリン・デクスター

ウッドストック行のバスに乗った娘が、翌日死体で発見されたお話。 とりあえず「海外物」というフィルタを外しましょうか。翻訳が直訳っぽい、人称が固定されない、などの理由でとてもとても読みにくいです。あとやっぱり登場人物が覚えられません。あんた誰…

25.『カクレカラクリ』森博嗣

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep作者: 森博嗣出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2006/08メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (180件) を見る 120年後に作動するという絡繰りを探す大学生とコカコーラ。 なかなか…

24.『サマー/タイム/トラベラー(1)(2)』新城カズマ

サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)作者: 新城カズマ,鶴田謙二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/06/16メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 560回この商品を含むブログ (353件) を見るサマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)作者: …

23.『×××HOLiC アナザーホリック ランドルト環エアロゾル』西尾維新

×××HOLiC アナザーホリック ランドルト環エアロゾル作者: 西尾維新,CLAMP出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/08/02メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 65回この商品を含むブログ (150件) を見る 西尾維新ノベライズ企画その2。 同時発売の『DEATH NOTE…

22.『DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』西尾維新

DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件作者: 西尾維新,小畑健,大場つぐみ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/08/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 96回この商品を含むブログ (368件) を見る 西尾維新ノベライズ企画その1。 面白か…

『ライトノベルを書く!』ガガガ文庫編集部・編

ライトノベルを書く!―クリエイターが語る創作術作者: ガガガ文庫編集部,乙一,賀東招二,川上稔,桑島由一,新城カズマ,鋼屋ジン(Nitro+),山下卓,清水マリコ,野村美月出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/08メディア: ムック購入: 6人 クリック: 34回この商…

21.『トリックスターズM』久住四季

ミステリを模った魔術師の物語第4作。学園祭2日目、不可避の未来の犯罪に対して主人公ががんばる、そんなお話です。というかコスプレ。 分量が今までの半分くらいで、わりとあっさりした感じでした。ミステリ的な仕掛けや伏線なんかもちらほら。このあたり…

20.『ドグラ・マグラ』夢野久作

日本三大奇書の一つに数えられる、夢野久作の代表作。精神病患者と心理実験、そして殺人事件に関わる顛末。読むと一度は精神に異常をきたす、とか。 「脳髄論」や「胎児の夢」など現代の科学や常識を逸脱した論文の数々、じわりじわりと恐怖を伴いながら明か…

19.『時をかける少女』筒井康隆

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)作者: 筒井康隆,貞本義行出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/05/25メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 88回この商品を含むブログ (321件) を見る タイムリープ能力を手に入れてしまった少女を描く表題作、他二編を…

18.『モロッコ水晶の謎』有栖川有栖

火村シリーズ短編集。だいぶ前から読み始めたので忘れ気味ですが、簡単に感想を。 「助教授の身代金」「ABCキラー」はサスペンスっぽいですね。「推理合戦」は短いですが、作家の裏事情みたいでニヤリとしました。 表題作「モロッコ水晶の謎」はミステリ…

17.『鋼鉄都市』アイザック・アシモフ

『われはロボット』などで有名なアシモフの作品。SFミステリの傑作だそうです。どちらかと言えばSF寄りで、ミステリ部分はちょっと首を傾げるところもありました。でも予想していたよりはだいぶミステリらしかったです。イライジャの持ち出す仮説がなか…

16.『少女は踊る暗い腹の中踊る』岡崎隼人

第34回メフィスト賞受賞作。タイトル買い。何故か文字大きめの一段組。 私はどんな小説でも一つくらい面白いところがあると信じています。けれどごめんなさい。これはどこが面白いのかさっぱりでした。 全体的な印象としては『煙か土か食い物』と『フリッカ…

15.『『瑠璃城』殺人事件』北山猛邦

図書館と瑠璃城と戦場、そして生まれ変わりのミステリ。 なかなか面白かったです。生まれ変わりなんて言われるとサブマリンを駆使して内角ぎりぎりに本を投げ込む私ですが、ここまで潔いと逆に楽しいです。SFやファンタジーの世界ですね。そんな現実離れし…

『糸の森の姫君』北山猛邦

『ファウストVol.6 SIDE-B』に収録されていた短編。サークルの後輩が推していたので引っ張り出してきました。そういえばSIDE-Bを開いたのは初めてです。 いいです。これはいいです。殺人のトリックがこんなに感慨深いものだとは知りませんでした。ミステリと…

14.『銃とチョコレート』乙一

ファウストの短編以外では目立った小説を書いていなかった乙一。その久々の書き下ろしはミステリーランドです。すべての積読と借り本(すみません)その他を置き去りにしました。 面白かったです。単なる子供向けの探偵小説かと思いきや、そこはミステリーラ…

13.『εに誓って』森博嗣

最高潮Gシリーズ第4弾! だそうです。好調、絶好調、最高潮。次は何でしょうね。快調、栄養失調、ハプスブルク朝とか。ごめんなさい適当なこと言いました。 普通に面白かったです。Gシリーズの中では一番面白いです。何も考えず読み進めていたので、終盤…

12.『アルファベット荘事件』北山猛邦

アルファベットがごろごろ転がっている館での殺人事件プラス箱の話。 面白かったです。メインの事件はさすが新本格というか、さすが北山さん。すべてをミステリのために用意するこの潔さ。『創世の箱』に関する顛末も綺麗でしたね。事件に関係ない伏線もちら…

11.『覆面作家は二人いる』北村薫

最近米澤さんの影響で日常ミステリに傾倒していて、日常ミステリと言えばこの人だろう、ということで北村薫を読んでみました。 ごめんなさい。駄目でした。ミステリのネタ云々の以前に、千秋さんのキャラが駄目でした。別に豹変するのはいいんですが、豹変し…

「するがモンキー」西尾維新

メフィストで連載中の「怪異シリーズ」または「戦場ヶ原シリーズ」第三作。本当にそう呼ばれているかは知りません。 会話。冗句。毒舌。そしてツッコミ。紙面の大半を占める会話にすべての面白さが集約する短編。その会話に少しでも笑ってしまった時点で私の…

10.『探偵ガリレオ』東野圭吾

常識を越えた謎に物理学科助教授・湯川学が挑むシリーズ第一作。かの『容疑者Xの献身』と何か関係があるそうですが、読んでいない私には分かりません。 わりと面白かったです。トリックはある程度の知識を必要とするので必ずしもフェアとは言い切れませんが…

9.『トリックスターズD』久住四季

ミステリを模った現在の魔術師の物語第3作。学園祭初日、暗闇の講義棟に閉じこめられた主人公とヒロインとミス研の人々。彼らは脱出を試みるも、一人、また一人と消えていく。 良作です。前2作『トリックスターズ』『トリックスターズL』および本作『トリ…