26.『ウッドストック行最終バス』コリン・デクスター

 ウッドストック行のバスに乗った娘が、翌日死体で発見されたお話。
 とりあえず「海外物」というフィルタを外しましょうか。翻訳が直訳っぽい、人称が固定されない、などの理由でとてもとても読みにくいです。あとやっぱり登場人物が覚えられません。あんた誰? 主要な人物が少ないのがせめてもの救いです。
 内容は、まあ良くも悪くもミステリでしょう。可能性を列挙し消去していく典型的な方法ですが、都合よく否定されたり飛躍したりしすぎでしょうか。犯人も金田一少年の法則でだいたい分かります。露骨なロマンスだか濡れ場だかはちょっと気持ち悪いです。
 何ひとつ褒めていないは気が引けるので……モース警部はわりと面白い性格をしていると思います。