たまには(こぴぺ)

 こういう流行りものは黙ってひとりで楽しむものかと思うのですが、しかしこれだけは触れておかねばなるまいとも思うわけです。それにしてもみなさん利用している情報ソースが同じ同じ。これがメディア・バイアスか(違う)。

Google マップ「ストリートビュー」(やや重いので注意)

 ↑が件のぐぐるマップ「ストリートビュー」表示です。写真をドラッグしてぐりぐりやると、前後左右および上下のほぼ全視界がぐるぐると見渡せます。写真中の道路の矢印や、地図の道路をクリックしたりすると、わりと細かい間隔で場所が移動します。ちなみに↑の場所は都内のどこかです。聞くな。
 前に調べたときには「アメーリカにはこーいうのがあるみたいだZE!」「HA-HA-HA! おもしろいねえJohn!」程度だったのに、まさかここまで実装されているとは……。既に東京や大阪などの都市では、大通りはもちろんかなり細い路地裏まで表示されます。 わりとがんばってるみたいです。
 ところで、どうしてこのハイソなオモチャを紹介したかというと、それは私が歩行者ナビゲーションの研究をしていて、その研究に大いに関わってくる内容だからです。歩行者ナビゲーションとはあんぞや? という方は、ハイテンションな外人さんが「その先を右だッ!」と道案内するCMを思い出してください。だいたい合ってます。
 私の研究では、わかりやすいナビゲーション方法の提案を目的とし「地図の表示方法改善」と「経路探索アルゴリズム改善」の二つを考えています。しかしながら↑の件で、前者の方向性ががらりと変わってきます。歩行者が現在地を参照する場合を考えると、2次元の地図で表示するより、3次元の表示の方が遙かに分かりやすいです(より広範囲、俯瞰的な情報は別にして)。正直、2次元地図ベースでの改善は些末なことになるかもしれません。
 現在でも3DCGで街を再現するサービスは提供されています。しかし写真の方が直感的に参照しやすいし、CGに比べて作成コストが低減できます。写真を撮って再構成し、地理情報を付加するだけですから。
 今後はこのストリートビューと連動したナビゲーションサービスが提供され始めると思います。さしずめあーうー(+ナビ何とか)あたりはもう動いているでしょう。
 もちろんプライバシー侵害や写真の情報量、サーバ側の処理速度等々の問題はあります。そもそも全ての経路で写真を表示できるとは限りません。まあその辺りは携帯端末の処理能力向上とか、既存のものとの併用とかでいずれ何とかなるんじゃないでしょうか。個人的には全方位レンズがもう少し安価になって、個人が写真を提供できるようなればいいのに、と思ったりします。あのサッカーボールくらいの精度は及ばないかもしれませんが。ちなみに今研究室にあるレンズは10万↑でした。うまい棒1万個分……?

 まあそんなわけで、色々と楽しいストリートビューでした。長いわ。