4.『麗しのシャーロットに捧ぐ』尾関修一

 ある一つ屋敷で起こる複数の事件とその真相を綴るホラー、あるいはミステリ。某ラノベ感想サイトで「富士見ミステリーなのにミステリ」と銘打たれているのを偶然目撃し、即日購入してきました。別に表紙のメイドさんの絵に騙されたわけではないですよ。ないですって。
 面白かったです。確かにミステリです。そしてかなり好きです。いえメイドさんではなく。
 頭の中に構築した事実関係がことごとく崩れ去り、何度もページを捲り直しました。特に中盤〜終盤は裏をかかれっぱなしでした。全編通して漂う暗い雰囲気や悪意(主に作者の)もいいですね。これがデビュー作とはこれいかに。次があればきっと買うでしょう。
 事実が錯綜して混迷するミステリが好きな方は是非読んでみてください。レーベルや表紙に騙されず是非読んでみてください。騙されて読んでもいいですけど。