期を同じくして小説を2冊読了する。狙ったわけではなくたまたま。
・『氷菓』『クドリャフカの順番米澤穂信
 古典部シリーズ1作目と3作目。2作目にあたる『愚者のエンドロール』は昨年読了済み。
 面白い。読書中何度も、自身の高校に古典部や文芸部、推理小説研などの怪しい(偏見)部活が存在しなかったことを悔やんだ。いいなあ、古典部。もしこんな部活があったら迷うことなくその門戸を叩いていただろうに。
 ミステリ的な謎とその答えは読む人が読めば解けるのだろうが、解けなくとも十分に楽しめた。むしろ謎それ自体よりも、その謎を作り上げた人物(≒犯人)の動機が良い。基本的にこのシリーズは「Whydunit」なのか。今まで気がつかなかった。
 著者の他の作品は未読だが、好きな作家として挙げるようになるのも時間の問題だろう。西尾以来の4人目、と書いたら溜息が出た。何故かな。