10.『神様のメモ帳』杉井光

神様のメモ帳 (電撃文庫)

神様のメモ帳 (電撃文庫)

 ニート探偵と取り巻きのニート諸君とニート予備軍が、街で起こっている事件を解決するかもしれないお話。このミス候補作? まじですか。
 登場するニートはすべからくかっこいいです。惜しむらくは彼らが現実のニートとは似ても似つかぬ存在だということ。世の中のニートが皆こんなにもかっこよかったら総理も再チャレンジとか言い出さないですよ。そんなわけで妙に生々しいお話をしつつも現実感のないファンタジーみたいでした。
 基本的に主人公が色々乗り越えて成長する王道ストーリー、だがそこがいい。一応謎と解決があるので広義のミステリと言えなくもないです。読者おいてけぼりですが。あと探偵はツ何とかでなければ好きだったかもしれません。ツ何とかでなければ。